熟成度合いによる違い
新酒でも熟成してもおいしい日本の蒸留酒
一般的に、蒸留酒は熟成によって味わいを増しますが、「本格焼酎」と「泡盛」は蒸留酒でありながら新酒でもきちんと“おいしい”ことで知られています。これは、他の蒸留酒にはない、日本の蒸留酒独自の特長。ただし、熟成によってさらにおいしくなる場合も。
工夫された熟成
特に「泡盛」は、適切な温度管理下で長期熟成され、コクや香気が増したものも好まれます。ラベルの「古酒」表示は酒の総量の50%以上が3年以上貯蔵酒である場合のみ可能です。熟成には、主にウィスキー樽、シェリー樽、新樽などが用いられるため、もともと無色透明の焼酎や泡盛にウィスキーのような琥珀色がつき、樽の香りが焼酎に移って個性的な風味がつくられます。しかし、色が付き過ぎるとウィスキーと混同する恐れがあるため、色の濃さも酒税法によって制限されています。そのため、樽とタンクなど他の容器を併用しながら長期間熟成させるよう工夫がなされています。